十干(じっかん)覚書として。甲(きのえ)はヨロイ。草木の種子を覆う厚皮。種子がまだ厚皮を被っている様子。乙(きのと)はキシル。草木の幼芽がまだ伸びていない屈曲の様子。丙(ひのえ)はアキラカ。草木が伸びて形体が明らかになった様子。丁(ひのと)はサカン。草木の状態が充実した様子。戊(つちのえ)はシゲル。草木が繁茂して盛大になった様子。己(つちのと)はスジ。繁茂した草木の条理が整った様子。庚(かのえ)はアラタマル。草木が成熟して行き詰まり、道を変える様子。辛(かのと)はアタラシ。草木が枯れてまた新しく生まれ変わろうとする様子。壬(みぬのえ)はハラム。草木の種子の中に新しいものが芽生える様子。癸(みずのと)はハカル。草木の種子が測れるほど成長した様子。次に十二支(じゅうにし)覚書として。子(ね)はフエル。新しい命が萌し始める様子。丑(うし)はカラム。萌芽が趣旨の内部に生ずるがまだ伸びぬ様子。寅(とら)はウゴク。草木の発芽する様子。卯(う)はシゲル。草木が発芽して地を覆う様子。辰(たつ)フルウ。雷が光り草木が伸長する様子。巳(み)はヤム。万物が繁盛の極を示す様子。午(うま)はサカラフ。万物が衰退の傾向に変わる様子。未(ひつじ)はアヂハヒ。成熟を過ぎた万物が滋味を生じた様子。申(さる)はウメク。成熟した万物が固まっていく様子。酉(とり)はチヂム。成熟した万物が極限に達した様子。戌(いぬ)はホロブ。万物が滅びゆく様子。亥(ゐ)はトヂル。万物が凋落し、生命が種子に内蔵された様子。来年の君合わせは乙と巳となり、努力を重ね、物事を安定させていく年になるという。ちなみに今年は甲辰の年。成功の芽が誕生し、姿を整えていく年であったそうである。