歴史的かなづかひ習得法

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福田恒存先生の国語教室で学んだこと。

1 wa わ・は

2 u う・ふ

3 o お・ほ・を

4 e え・へ・ゑ

5 i い・ひ・ゐ

6 ji じ・ぢ

7 zu ず・づ

上記の音が出てきた時、どれを選ぶかを書く人は気を付ける。

それ以外としては、峠(たうげ)・神々しい(かうがうしい)等、「お列」の発音であるが「あ列」で表記するもの。

「・・・でせう」「・・・ませう」等、「しょ」を「せ」と書くもの。これは少ない。

wa

wa音が語頭にある時は「わ」、語中や語尾にある時は「は」を用いる。二つの語が連なって一つの語となったものの後ろの語頭が「わ」の時はそのまま「わ」を用いる(本則)

例外・泡(あわ)鰯(いわし)慈姑(くわゐ)声色(こわいろ)皺(しわ)硫黄(ゆわう)鶸(ひわ)慌(あわてる)植(うわる)乾(かわく)断(ことわる)騒(さわぐ)坐(すわる)撓(たわむ)弱(よわい)他愛無(たわいない)

u

u音が語頭にある時は「う」、語中や語尾にある時は「ふ」を用いる。推量や意志の助動詞は「ふ」を用いる。(本則)

例外・格子(かうし)香(かうばしい)妹(いもうと)弟(おとうと)麹(かうじ)狩人(かりうど)玄人(くろうと)舅(しうと)素人(しろうと)仲人(なこうど)笄(かうがい)首(かうべ)神戸(かうべ)楮(かうぞ)小路(こうぢ)峠(たうげ)手水(てうづ)蝙蝠(かうもり)箒(はうき)申(まうす)詣(まうでる)蒙(かうむる)父(とうさん)設(まうける)葬(はうむる)茗荷(めうが)八日(やうか)漸(やうやう)昨夜(ゆうべ)硫黄(ゆわう)

例外その二、「ふ」と表記しながらoと発音するものもある。

扇(あふぐ)仰(あふぐ)煽(あふぐ)葵(あふひ)倒(たふれる)放(はふる)

o

o音が語頭にある時は「お」、語中や語尾にある時は「ほ」を用いる。

例外として特定のoに「を」を用いる。

尾(を)緒(を)岡(をか)荻(をぎ)桶(をけ)御高祖頭巾(をこそづきん)長(をさ)鴛鴦(をしどり)雄(をす)囮(をとり)踊(をどり)一昨年(をととし)男(をとこ)女(をんな)少女(をとめ)夫(をつと)叔父(をぢ)叔母(をば)甥(をひ)斧(をの)折(をり)檻(をり)遠呂智(をろち)可笑(をかしい)幼(をさない)犯(をかす)拝(をがむ)納(をさめる)治(をさめる)惜(をしむ)教(をしへる)戦(をののく)終(をはる)居(をる)

青(あを)勲(いさを)魚(うを)川獺(かはをそ)香(かをり)棹(さを)十(とを)芭蕉(ばせを)緋縅(ひをどし)操(みさを)澪標(みをつくし)夫婦(めをと)嫋(たをやか)萎(しをれる)申(まをす)

e

e音が語頭にある時は「え」、語中や語尾にある時は「へ」を用いる。

例外として特定のeに「ゑ」を用いる。

繪(ゑ)餌(ゑ)会向(ゑこう)会釈(ゑしやく)会式(ゑしき)越後(ゑちご)槐(ゑんじゆ)抉(ゑぐる)酔(ゑふ)笑(ゑむ)彫(ゑる)

声(こゑ)末(すゑ)智慧(ちゑ)机(つくゑ)杖(つゑ)巴(ともゑ)故(ゆゑ)植(うゑる)飢(うゑる)据(すゑる)

例外その二、語中や語尾にあっても「え」を用いるものもある。

甘(あまえる)癒(いえる)怯(おびえる)覚(おぼえる)聞(きこえる)肥(こえる)越(こえる)凍(こごえる)冴(さえる)栄(さかえる)聳(そびえる)絶(たえる)潰(つひえる)萎(なえる)煮(にえる)生(はえる)映(はえる)冷(ひえる)殖(ふえる)吠(ほえる)見(みえる)燃(もえる)萌(もえる)悶(もだえる)

否(いえ)栄螺(さざえ)鵺(ぬえ)姉(ねえさん)稗(ひえ)笛(ふえ)

i

i音が語頭にある時は「い」、語中や語尾にある時は「ひ」を用いる。

例外として特定のiに「ゐ」を用いる。

猪(ゐ)藺(ゐ)居丈高(ゐたけだか)井戸(ゐど)田舎(ゐなか)井守(ゐもり)威張(ゐばる)居(ゐる)

紫陽花(あぢさゐ)藍(あゐ)水松(いちゐ)鴨居(かもゐ)位(くらゐ)紅(くれなゐ)慈姑(くわゐ)敷居(しきゐ)芝居(しばゐ)所為(せゐ)対(つゐ)円居(まどゐ)基(もとゐ)

率(ひきゐる)参(まゐる)用(もちゐる)

例外その二、語中や語尾にあっても「い」を用いるものもある。

老(おいる)悔(くいる)報(むくいる)

於(おいて)大(おほいに)櫂(かい)介添(かいぞへ)笄(かうがい)掻巻(かいまき)垣間見(かいまみる)叱責(さいなむ)采配(さいはい)幸(さいはひ)薇(ぜんまい)松明(たいまつ)他愛無(たわいない)一日(ついたち)衝立(ついたて)次(ついで)就(ついて)啄(ついばむ)鞴(ふいご)刃(やいば)

生憎(「あいにく)可愛(かはいい)

爺(ぢいさん)兄(にいさん)はい・いいえ・贔屓(ひいき)六日(むいか)或(あるいは)

ji

jiを用いる語

味(あぢ)鯵(あぢ)味気無(あぢけない)紫陽花(あぢさゐ)意気地無(いくぢない)いぢける・いぢらしい・いぢめる・いぢる・氏(うぢ)怖(おぢる)麹(かうぢ)舵(かぢ)梶(かぢ)鍛冶(かぢ)鯨(くぢら)別(けぢめ)茸(しめぢ)筋(すぢ)直(ぢか)軸(ぢく)爺(ぢぢ)地味(ぢみ)地道(ぢみち)閉(とぢる)蛞蝓(なめくぢ)汝(なんぢ)捻(ねぢる)恥(はぢる)肘(ひぢ)藤(ふぢ)捩(もぢる)紅葉(もみぢ)八十歳(やそぢ)野次馬(やぢうま)攀(よぢる)草鞋(わらぢ)叔父(をぢ)鼻血(はなぢ)路地(ろぢ)心中(しんぢゆう)

zu

zuを用いる語。

預(あづける)小豆(あづき)梓(あづさ)東(あづま)雷(いかづち)戯(いたづら)泉(いづみ)出雲(いづも)何(いづれ)稲妻(いなづま)渦(うづ)疼(うづく)蹲(うづくまる)埋(うづめる)鶉(うづら)上擦(うはづる)訪(おとづれる)自(おのづから)駆擦(かけづる)蛙(かはづ)築(きづく)気褄(きづま)屑(くづ)崩(くづれる)削(けづる)授(さづける)囀(さへづる)静(しづか)方便(たづき)携(たづさはる)渋滞(なづむ)薺(なづな)鯰(なまづ)外(はづれる)恥(はづかしい)先(まづ)拙(まづい)貧(まづしい)水(みづ)自(みづから)珍(めづらしい)水雲(もづく)譲(ゆづる)万(よろづ)僅(わづか)病(わづらふ)いきづく・うなづく・たづな・つづく・つくづく