ボーンコレクター 01-11

「見たか?」と一同は顔を見合わせた。

「あれは魔法か?」と一人が首をひねった。

「さあ、なんだかわからないが、とても尋常の人間ができる技とは思えない」「もう少し様子を見てみるようか」一同は顔を見合わせて頷き、天幕の外でじっと待った。しばらくするとオホゲツヒメが、今度は大きな鍋を持って戻ってきた。「あれは美味しいポタージュスープの入っていたお鍋だ。今度は何をはじめるんだ?」

 一同は固唾をのみ、興味津々見ていた。そうすると、オホゲツヒメは覗かれているとも知らないで麻の衣装をフワリとまくり上げた。衣装の下に何も着ていなかったのでオホゲツヒメの白く可愛らしい臀部が丸出しになった。はっと一同は息をのみ、目を丸くして見守っていると、オホゲツヒメはそのまま鍋の上にしゃがみこみ、恍惚の表情でウンコをした。一同ビックリしつつも目が離せず、あまりに前のめりにのめり込んだので、そのままバタバタと天幕の内に倒れこんでしまった。オホゲツヒメは「あっ」と驚いてぴょんと立ち上がり、あわてて手で臀部を隠しながら衣装を整えた。

「あ、あの」と覗いていた面々は何か言おうとしたけれど言葉にならず、とりあえずオホゲツヒメから目をそらして鍋を見ると、鍋の中には美味しそうなポタージュが湯気をたてていた。

「これは」と一人がつぶやいた。

「ウンコじゃない」とまた別の誰かがつぶやいた。

 そして一同は天幕の端で青ざめているオホゲツヒメの方を見た。