ボーンコレクター 01-05
「君はいつからここにいたの?」とボーンコレクターは尋ねる。「満月の夜から。もう一五〇日になるわ」と少女はとぼけた調子で応える。「一人かい?」「ううん。村の子たちと一緒。私たちいま成人になる儀式の途中なの」少女はこんな話をする。
満月の夜、『マヨの母』に扮した村の男たちは一五歳になった子供を森に連れてゆき、広場に集めて衣服を脱がして、あらゆる装飾品を外させて、「原始の時代、文化はなかった。もちろん衣服も飾りもなかった」と、そう言って、衣服と飾り、それらすべてを村に持ち帰る。森には素裸の少年少女がポツンと取り残される形で、つまりそれが儀式の始まり。男の子は当然のように女の子のそれをしげしげと眺め、女の子は恥ずかし気にうつむいて。「触ってもいいかい?」「駄目よ。それはルール違反」「少しくらいいいじゃないか」「駄目ったら駄目」としばらく押し問答が続いたあと、そのうち「ただ少し見るだけなら」と、一人の少女が少し股を広げてみせて。少年たちは集まってきて、それを食い入るように眺めて。ピンク色と黒色の肉体。一人が見せたら後はなし崩し。一人一人と少女は全員、結局少し股を開いて、少年たちは順繰りに、食い入るようにそれを眺めて、ひたすらそれの繰り返し。「でも言っておくけれど、ただ私たち見せただけよ。だからお返しにって彼らも自分のそそり立ったそれを見せてくれたりもしたわ。雄大な自然も綺麗な満月も関係ない。一日目の夜は、ただひたすら男の子が女の子のそれを観察するうちに更けてゆき、やがて朝が来たって感じね」