葉っぱ、石、その他

2019年3月アーカイブ

萬劫亀の背中をば

萬劫(まんごふ)亀の背中をば、

沖の波こそ洗ふらめ、

如何なる塵の積もりゐて、

蓬莱山と高からん。


梁塵秘抄 317


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鵜飼は悔しかる

鵜飼(うかひ)は悔しかる、

何しに急いで漁(あさ)りけむ、

萬劫(まんごふ)年経(ふ)る亀殺しけむ、

現世は斯くてもありぬべし、

後世(ごせ)我身を如何にせんずらむ。


梁塵秘抄 440


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鵜飼はいとをしや

鵜飼(うかひ)はいとをしや、

萬劫(まんごふ)年経(ふ)る亀殺し、

又(また)鵜の首を結(ゆ)ひ、

現世はかくてもありぬべし、

後生(ごしやう)わが身を如何にせん。


梁塵秘抄 355


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ふるさと納税

ふるさと納税の返礼品で紙芝居を発送しました。

古事記絵巻『八俣遠呂智』の巻、気に入っていただけると嬉しいです。

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たつの ふるさと感謝便。

亀山御坊

今日は亀山御坊の楽市楽座です。

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お前に参りては

お前に参りては、

色も変(かは)らで帰れとや、

峯に起き臥(ふ)す鹿だにも、

夏毛冬毛は変るなり。


梁塵秘抄 360


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男をしせぬ人

男をしせぬ人、

賀茂女(かもひめ)伊予女(いよひめ)上総女(かづさひめ)、

はししあかてるゆめなみのすしの人、

室町わたりのあこほど。


梁塵秘抄 398


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淡路はあな尊

淡路(あはぢ)はあな尊(たうと)、

北には播磨の書写をまもらへて、

西には文殊師利、

南え南海補陀落(ふだらく)の山(せん)に向(むか)ひたり、

東(ひんがし)は難波の天王寺に、

舎利まだおはします。


梁塵秘抄 315


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御厩の隅なる飼猿は

御厩(みまや)の隅なる飼猿は、

絆(きづな)はなれてさぞ遊ぶ、

木にのぼり、

常盤(ときは)の山なる楢柴(ならしば)は、

風の吹くにぞ、

ちうとろ揺ぎて裏返る。


梁塵秘抄 353


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海には萬劫亀遊ぶ

海には萬劫(まんごふ)亀遊ぶ、

蓬莱山をや戴ける、

仙人童(わらは)を鶴にのせて、

太子を迎へて遊ばばや。


梁塵秘抄 319


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冠者は妻設に来んけるは

冠者(くわざ)は妻(め)設(まうけ)に来んけるは、

かまへて二夜(ふたよ)は寝にけるは、

三夜(みよ)といふ夜の夜半(よなか)ばかりの暁に、

袴(はかま)取(とり)して逃げにけるは。


梁塵秘抄 340


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侍藤五君

侍(さぶらひ)藤五君(ぎみ)、

めしし弓矯(ゆだめ)はなどとはぬ、

弓矯(ゆだめ)も篦矯(のだめ)も持ちながら、

讃岐の松山に入りにしは。


梁塵秘抄 406


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月影ゆかしくは

月影ゆかしくは、

南面(みなみおもて)に池を掘れ、

さてぞ見る、

琴(きむ)のことの音(ね)ききたくば、

北の岡の上に松を植えよ。


梁塵秘抄 379


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タイヤパンク

タイヤがパンクしてしまいました。

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本日は臨時休業です

夢酔庵、本日は臨時休業いたします。

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居よ居よ蜻蛉よ

居(ゐ)よ居(ゐ)よ蜻蛉(とうばう)よ、

片方(かたし)を参(まい)らさんさて居(ゐ)たれ、

働(はやら)かで、

簾篠(すだれしの)の先に馬(むま)の尾(を)縒(よ)り合(あは)せて、

掻附(かひつ)けて、

童(わらはべ)の冠者(くわざ)ばらに繰(く)らせて遊(あそ)ばせん。


梁塵秘抄 438


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萬劫年経る亀山の

萬劫(まんごふ)年(とし)経(ふ)る亀山の、

下は泉の深ければ、

苔(こけ)生(む)す岩屋(いはや)に松生(お)ひて、

梢に鶴こそ遊ぶなれ。


梁塵秘抄 316


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海には萬劫亀遊ぶ

海には萬劫(まんごふ)亀(かめ)遊ぶ、

蓬莱(ほうらい)方丈(はうぢやう)瀛州(えいしう)、

この三つの山をぞ戴(いただ)ける、

巌(いはほ)に練(れん)ずる亀の齢(よはひ)をば、

譲(ゆづ)る譲(ゆづ)る君に皆譲る。


梁塵秘抄 318


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黄金の中山に

黄金(こがね)の中山(なかやま)に、

鶴と亀とは物語(ものがたり)、

仙人童(わらは)の密(みそか)に立聞けば、

殿は受領(ずりやう)になり給ふ。


梁塵秘抄 320


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春の野に

春の野に、

小屋かいたる様(やう)にてつい立てる鉤蕨(かぎわらび)、

忍びて立てれ下衆(げす)に採らるな。


梁塵秘抄 451


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春の初の歌枕

春の初(はじめ)の歌枕、

霞(かすみ)鶯(うぐひす)帰る雁(かり)か、

子(ね)の日 青柳 梅 桜、

三千年(みちとせ)になる桃の花。


梁塵秘抄 432


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上馬の多かる御館かな

上馬(あがりむま)の多(おほ)かる御館(みたち)かな、

武者(むさ)の館(たち)とぞ覚えたる、

呪師(ずし)の小呪師(こずし)の肩踊(かたをどり)、

巫(きね)はくかたの男巫(をとこみこ)。


梁塵秘抄 352


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隣の大子がまつる神

隣の大子(おほいご)がまつる神、

頭の縮(しじ)け髪、

ます髪、

額(ひたひ)髪、

指の先なる拙神(てづつかみ)、

足の裏なる歩(あり)きがみ。


梁塵秘抄 402


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鏡曇りては

鏡(かがみ)曇(くも)りては、

我身こそ窶(やつ)れける、

我身やつれては、

男(をとこ)退(の)け引(ひ)く。


梁塵秘抄 409


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美人打見れば

美人(びんでう)打(うち)見れば、

一本葛(ひともとかづら)ともなりばやとぞ思ふ、

本(もと)より末まで縒(よ)らればや、

斬るとも刻むとも、

離れ難きはわが宿世(すくせ)。


梁塵秘抄 342


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大師の住所はどこどこぞ

大師(だいし)の住所(ぢうそ)はどこどこぞ、

伝教慈覚は比叡の山、

横河(よかは)の御廟(みめう)とか、

智証大師は三井寺にな、

弘法大師は高野の御山にまだおはします。


梁塵秘抄 295


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山の様かるは

山の様(やう)かるは、

雨山(あめやま)守る山しぶく山、

鳴らねど鈴鹿山、

播磨の明石の此方(こなた)なる、

塩垂山(しほたれやま)こそ様かる山なれ。


梁塵秘抄 430


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小鳥の様かるは

小鳥の様(やう)かるは、

四十雀(がらめ)鶸鳥(ひはどり)つばくらめ、

三十二相(さんじふにさう)足(た)らうたる啄木(てらつつき)、

鴛(をし)鴨(かも)魚狗(そひ)鳰鳥(にほどり)川に遊ぶ。


梁塵秘抄 387


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四十雀はシジュウカラ、鶸鳥はマヒワ、つばくらめはツバメ、啄木はキツツキ、鴛はオシドリ、鴨はカモ、魚狗はカワセミ、鳰鳥はカイツブリ。