そよ、むすぶ手のしづくに濁(にご)る山の井のあかでも人に別れぬるかな。
-- 梁塵秘抄 010 --
KOMUSUI ICHIZA KAMISHIBAI
そよ、むすぶ手のしづくに濁(にご)る山の井のあかでも人に別れぬるかな。
-- 梁塵秘抄 010 --
そよ、大原や朧(おぼろ)の清水(しみづ)世にすまば又もあひみん面(おも)がはりすな。
-- 梁塵秘抄 009 --
そよ、津の国の長柄(ながら)の橋も造るなりいまは我身を何にたとへん。
-- 梁塵秘抄 008 --
そよ、神無月ふりみ降らずみ定(さだ)めなき時雨ぞ冬のはじめなりける。
-- 梁塵秘抄 007 --
そよ、ほのぼのと有明の月の月かげに紅葉(もみぢ)吹おろす山おろしの風(かぜ)。
-- 梁塵秘抄 006 --
そよ、秋きぬと目(め)にはさやかに見(み)えねども風の音(をと)にぞ驚(おどろ)かれぬる。
-- 梁塵秘抄 005 --
そよ、我やどの池の藤浪(ふじなみ)さきにけり山ほととぎすいつか来(き)なかん。
-- 梁塵秘抄 004 --
そよ、我やどの梅の立枝(たちえ)や見(み)えつらん思ひのほかに君が来ませる。
‐‐ 梁塵秘抄 003 --
そよ、春立(た)つといふばかりにやみ吉野の山もかすみて今朝は見ゆらん。
-- 梁塵秘抄 002 --
そよ、君が代は千代に一たびゐる塵の、白雲かかる山となるまで。
-- 梁塵秘抄 001 --