何れか清水へ参る道

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何(いづ)れか清水(きよみづ)へ参(まい)る道(みち)、京極くだりに五条まで、石橋よ、東(ひむがし)の橋詰(はしづめ)四(よ)つ棟(むね)四(よ)つ棟(むね)六波羅堂、愛宕寺(おたぎでら)大仏深井(ふかゐ)とか、それを打(うち)過ぎて八坂寺(やさかでら)、一段(ひとだん)上(のぼ)りて見下(みおろ)せば、主典太夫が仁王堂(にわうだう)、塔(たう)の下(もと)天降(あまくだり)末社(すへやしろ)、南をうち見れば、手水(てうづ)棚手水(たなてうづ)とか、お前(まへ)に参(まい)りて恭敬礼拝して見下(みおろ)せば、この瀧(たき)は様(やう)かる瀧(たき)の、興(けう)がる瀧(たき)の水(みづ)。

-- 梁塵秘抄 314 --

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