法華経八巻が其のなかに、方便品こそたのまるれ、若有聞法者、無一不成仏と説いたれば。
-- 梁塵秘抄 070 --
KOMUSUI ICHIZA KAMISHIBAI
法華経八巻が其のなかに、方便品こそたのまるれ、若有聞法者、無一不成仏と説いたれば。
-- 梁塵秘抄 070 --
法華は仏の真如なり、萬法無二の旨(むね)を述べ、一条妙法きく人の、仏に成らぬはなかりけり。
-- 梁塵秘抄 069 --
古(いにしへ)童子(どうじ)の戯(たはぶ)れに、砂(いさご)を塔(たう)となしけるも、仏になると説く経を、皆(みな)人持(たも)ちて縁結べ。
-- 梁塵秘抄 068 --
法華は何(いづ)れも尊(たうと)きに、此(こ)の品きくこそあはれなれ、尊(たうと)けれ、童子(どうじ)の戯(たはぶ)れ遊びまで、仏に成るとぞ説(と)い給(たま)ふ。
-- 梁塵秘抄 067 --
我等(われら)が宿世(すくせ)のめでたさは、釈迦牟尼仏(ほとけ)の正法に、この世に生(むま)れて人となり、一条妙法きくぞかし。
-- 梁塵秘抄 066 --
釈迦の御法(みのり)は品々(しなじな)に、一実真如の理(り)をぞ説く、経には聞法(もんぽう)歓喜賛、聴く人蓮(はちす)の身とぞなる。
-- 梁塵秘抄 065 --
十界十如は法算木、法界唯心(ゆひしん)覚(さと)りなば、一文一偈をきく人の、仏に成らぬは一人なし。
-- 梁塵秘抄 064 --
釈迦の御法(みのり)は多(おほ)かれど、十界十如ぞすぐれたる、紫磨(しま)や金(こむ)の姿には、我らは劣らぬ身なりけり。
-- 梁塵秘抄 063 --
平等大慧(びやうだうだいゑ)の地(ち)の上(うへ)に、童子の戯(たはぶ)れ遊びをも、漸(やうや)く仏の種として、菩提大樹ぞ生(お)ひにける。
-- 梁塵秘抄 062 --