浄土は数多(あまた)あんなれど、弥陀(みだ)の浄土ぞすぐれたる、九品(ここのしな)なんなれば、下品下にてもありぬべし。
-- 梁塵秘抄 180 --
KOMUSUI ICHIZA KAMISHIBAI
浄土は数多(あまた)あんなれど、弥陀(みだ)の浄土ぞすぐれたる、九品(ここのしな)なんなれば、下品下にてもありぬべし。
-- 梁塵秘抄 180 --
十万仏土の中には、西方をこそは望むなれ、九品蓮台の間(あひだ)には、下品なりとも足んぬべし。
-- 梁塵秘抄 179 --
極楽浄土の宮殿は、瑠璃(るり)の瓦(かはら)を青(あを)く葺(ふ)き、真珠の垂木(たるき)を造り竝(な)め、瑪瑙(めなう)の扉(とぼそ)を押(お)し開(ひら)き。
-- 梁塵秘抄 178 --
極楽浄土のめでたさは、一つもあだなることぞなき、吹く風立つ波鳥も皆、妙(たえ)なる法(のり)をぞ唱(とな)ふなる。
-- 梁塵秘抄 177 --
極楽浄土の東門は、難波(なには)の海にぞ対(むか)へたる、伝法輪所の西門に、念仏する人参れとて。
-- 梁塵秘抄 176 --
極楽浄土は一所(ひとところ)、つとめなければ程遠(ほどとを)し、我等が心の愚(おろか)にて、近(ちか)きを遠(とを)しと思(おも)ふなり。
-- 梁塵秘抄 175 --